I'M A KING BEE〜early sounds of the roosters 〜

1. Bumble Bee Twist (未発表)
2. 新型セドリック (作詞・作曲:大江慎也)
3. Hey Girl (作詞・作曲:大江慎也)
4. Rosie (作詞・作曲:大江慎也)
5. I'm a King Bee (作詞・作曲:James Moore/日本語詞:大江慎也)
6. Lonely Boy (作詞:大江慎也/作曲:The Roosters) (未発表)
7. 気をつけろ (作詞・作曲:大江慎也)
8. Carol (作詞・作曲:Chuck Berry/日本語詞:大江慎也) (未発表)
9. One More Try (作詞・作曲:大江慎也)
10. 通りで見つけた女の娘 (作詞:大江慎也/作曲:The Roosters) (未発表)
11. All Right All Right (作曲:The Roosters)
大江慎也 (vocal,guitar) 花田裕之 (guitar,chorus) 井上富雄 (bass,chorus) 池畑潤二 (drums)
発売日:1999年9月1日 CD: TRIAD COCP-50151

◎ 1979年10月に結成されたThe Roostersは、翌年1980年6月に上京するまでの期間をリハーサルとライヴに時間を費やす事に。このCDではその時期に北九州市小倉のスタジオでDemo Recordingされた音源から11曲を収録。

 人間クラブの解散を経て1979年10月、ザ・ルースターズ結成。このCDではその結成時からデビュー直前の最初期ルースターズ・サウンドを聴く事が出来ます。このCDが出るまでまるで忘れ去られていた曲もあれば、1年後に発表されたデビュー・アルバム『THE ROOSTERS』収録曲も、ここではまた違ったスタイルで演奏されているのでいろんな発見があります。


[音源について]

 雑誌の記事によると池畑潤二が音源提供をしたらしく、データ面で不明瞭な点が多いですが、判明しているのは大体このような感じで。
●結成間もない1979年秋から、上京する直前の1980年初夏辺りにかけて、地元・北九州のスタジオでデモ・レコーディングされたと思われます。
●カセット・テープから起されているので、音質はまあまあ。音質から判断すると2〜3種類のテープからセレクトされているのでは。
●『ミュージック・マガジン』1981年4月号掲載の大江慎也のインタビューの中で「九州にいた頃から、あの音(※初期ストーンズ)を出したくて、マイク・セットしたりして研究してたんです。」という発言をしており、それがこの音源にあたると思われます。
●上記に「究極の11曲をセレクト。」と書かれていますが、実際にはここに収録されたものが全てではなく、他に「Around And Around」「Walkin' The Dog」「あの娘は18才」(サンハウスのカヴァー)の存在が確認されていますが、収録は見送られています。


[CDについて]

 1999年9月に突如登場したデビュー前の未発表音源集。CDに貼られていたステッカーには「1979〜 80年 メジャー・デビュー直前の北九州時代のセッション・レコーディング・トラックの中から未発表曲を含む究極の11曲をセレクト。20年余りに渡りメンバー自 らが秘蔵していたテイクが遂に公開される。ここに残された音源は、初期衝動と呼ぶには余りにもまばゆく、力強いものばかりだ。まさに時代を超えた、 RHYTHM+BLUES+ROCK+ROLLの名演」と書かれています。

 このアルバムと同じ音源が2004年9月29日に発売されたボックス・セット『Virus Security』の"CD-25:RARE STUDIO TRACKS I"のTrack 1〜11に全曲収録されています。

1.Bumble Bee Twist (アレンジ: Don Wilson,Bob Bogle,Nokie Edwards)(未発表)

 カヴァー曲。オリジナルはロシアの作曲家、ニコライ・リムスキー=コルサコフ1900年頃に書いたオペラ作品「サルタン皇帝」の中の「熊蜂の飛行(英題:Flight Of The Bumblebee)」という曲で、1946年にフレディ・マーティン「バンブル・ブギー」という題名でジャズ・スタイルで取り上げ、1961年にはB・バンブル&ザ・スティンガーズがロックン・ロールにリアレンジして全米21位のヒットを記録。ルースターズがベースにしたのは1962年発表のThe Venturesのヴァージョンで、ほぼ完コピに近い演奏。また、ROCK'N'ROLL GYPSIESが2001年10月14日の北九州博覧祭のライヴでオープニング・ナンバーとして演奏しています。
  ルースターズがベースとした音楽の中に"R&B"や"Punk"といった要素は明確な反面、あまり語られる事がない&見逃せないのがベン チャーズで、メンバーの口から語られる所は見かけないものの、何気に、または無意識のうちにバンドの一要素になっていたのではないでしょうか(そしてスパ イダース同様、いわゆる"テケテケ"には向かっていない)。後に取り上げられる「Tquila」や「Wipe Out」、オリジナルの「Flash Back」等、ルースターズには(同時期に活躍したバンドと比べても)インストの人気曲や名演が多く存在する。
ベンチャーズ・フォーエバー ベンチャーズ・フォーエバー
(1999/05/26)
ベンチャーズ

商品詳細を見る
◎ ベンチャーズ版「Bumble Bee Twist」が収録された2枚組編集盤。ベンチャーズのベスト盤は新旧いろいろ出ているし、今ならこれよりも音質がいいものが出ているかもしれませんが、 このCDは山下達郎氏がロックン・ロール・グループとしてのザ・ベンチャーズに焦点を当てて監修・選曲したもの(なので"懐メロ""テケテケ"目当てで聴 くと「アレが入っていないじゃないか」ってなるかも)。解説やデジタル・リマスタリングの際のマスター・テープの選択等、細部まで徹底した内容。


2.新型セドリック (作詞・作曲:大江慎也)

 後のファースト・アルバム収録テイクとは異なるアレンジで、元ネタの「新型キャデラック」(ザ・クラッシュパイレーツも取り上げているヴィンス・テイラーの1959年の作品)に近い。ライヴではこのアレンジで演奏される事が多かったようです。


3.Hey Girl (作詞・作曲:大江慎也)

 初期テイク。後に「どうしようもない恋の唄」のB面として発表された名曲。


4.Rosie (作詞・作曲:大江慎也)

 オリジナル・スロー・ヴァージョン。ここでは「クスリに身体を持ち崩す」と歌っている。


5.I'm A King Bee (作詞・作曲:James Moore/日本語詞:大江慎也)

 オリジナルはアメリカのブルースマン、スリム・ハーポ(1924-1970)が1957年にシングルとして発表した作品で(ちなみにB面は後に花田裕之が2001年にアルバム『Nothin' On』でも取り上げた「I've Got Love If You Want It」)、Bluesにはありがちですが歌詞には性的な比喩が含まれている。この曲は1964年にThe Rolling Stonesがファースト・アルバムでカヴァーした事で一般的に知られるようになり、以後多くのバンドが取り上げています(未発表ですがPink Floydも'65年頃に取り上げています)。
  スリム・ハーポのオリジナルは、独特の鼻にかかった声と軽快なノリで演奏していましたが、ここで聴かれるルースターズによる演奏はぐっとテンポを落とし、 大江慎也が英詞と日本語訳を織り交ぜて歌っている。数多く存在するカヴァーの中で最も深みを帯びたヴァージョンであり、オリジナルに匹敵、もしくは超えた 演奏になっている。
はここに収録されているスローな演奏は歌詞の内容を十分に表現していると思います。別のスタジオ・テイクが
『ALL ABOUT SHINYA OHE VOL.1』に、ライヴ・ヴァージョンが『LOFT 1981』『ROCK'N'ROLL BIBLE』(音質が違うだけでテイクは同じ)に収録されています。

他のアーティストによるヴァージョン:(2006年7月2日更新)
Slim Harpo『The Best Of SLIM HARPO』(1999年/()Universal MVCE-22053)
The Rolling Stones『The Rolling Stones』(1964年/(日)London POCD-1911)
The Doors『Live In Detroit』(2004年/()Bright Midnight)
The Pretty Things『Live At The Heartbreak Hotel』(1984年/CD:(ドイツ)LICD 9.00075 O)


6.Lonely Boy (作詞:大江慎也/作曲:The Roosters)(未発表)

 これまで未発表だったレゲェ風の作品。


7.気をつけろ (作詞・作曲:大江慎也)

 ファースト・アルバム収録テイクより幾らかラフなテイク。ROCK'N'ROLL GYPSIESが2001年10月14日の北九州博覧祭のライヴでこのアレンジで演奏しています。


8.Carol (作詞・作曲:Chuck Berry/日本語詞:大江慎也)(未発表)

 Chuck Berryが1958年に発表した作品で、The Rolling Stonesのファースト・アルバム収録ヴァージョンを参考にアレンジされています。歌詞は大江慎也による日本語訳。ここに収録されているテイクは他の収録曲と比べて比較的音質がよく、大江慎也の ヴォーカルがダブル・トラックになっている事や手拍子が入っている事から、マルチ・トラック・レコーダーでレコーディングされいているようです。ストーン ズのヴァージョンに徹底的に近付けようとしたとした所が伺えて興味深い音源でもあります。ちなみに左チャンネルのギターが大江、右チャンネルのギターが花田と思われます。
別のスタジオ・テイクも存在しますが、ライヴやテレビ出演でも時々演奏していたようです。
また、
ROCK'N'ROLL GYPSIESが2001年10月14日の北九州博覧祭のライヴでも演奏されていますが、その時はどちらかというとビートルズのBBC放送でのテイクやローリング・ストーンズ『GET YER YA-YA'S OUT』のテイクに近いアレンジになっていました。他にザ・スパイダースが'70年のアルバムで取り上げています。

他のアーティストによるヴァージョン:(2006年7月2日更新)
Chuck Berry『Gold』(2005年/(米)Chess 0004364 )
The Rolling Stones『The Rolling Stones』(1964年/(日)London POCD-1911)
The Rolling Stones『GET YER YA-YA'S OUT』(1970年/(日)Universal UIGY-7018)
The Beatles『Live at the BBC』('94年/()東芝EMI TOCP-65748)
The Spiders『ROCK'N'ROLL RENAISSANCE』('70年/()テイチク TECN-20392)
The Doors『Live In Detroit』(2004年/()Bright Midnight)


9.One More Try (作詞・作曲:大江慎也)

 これも初期テイク。別のスタジオ・テイクが「ALL ABOUT SHINYA OHE VOL.1」「18 YEARS」「ROCK'N'ROLL BIBLE」に収録されています。


10.通りで見つけた女の娘 (作詞:大江慎也/作曲:The Roosters)(未発表)

 これも初登場の未発表曲で、メロディ・ラインから判断するとこれが後に「BYE BYE MY GIRL」へと発展したのではないでしょうか。「Carol」と同時期の録音と思われます。


11.All Right All Right (作曲:The Roosters)

  メンバー全員の作曲によるインストゥルメンタル作品。他に2テイクが存在しますが、ここに収録されているテイクは他と違い、大江慎也の話し声が所々に入っ ており、まずイントロで「これが凄い」と言って曲が始る。演奏中に手拍子やかけ声、ドゥー・ワップ風のコーラス等が聞こえますが、ギター・ソロが始った直 後に大江が「そんなん入れなくていいからっ!!」と叫んでいます。エンディングで拍手が起こり、大江が何やらボソボソ言って曲が終わります。

◎ヴァージョン/テイク違いについて:
a:『unreleased』にファースト・アルバムのアウト・テイクと思われる別テイクが収録。
b:『THE BASEMENT TAPES〜SUNNY DAY 未発表スタジオ・セッション』のDisc 1に1980年、ビクターのスタジオで録音されたテイクを聴くことが出来ます。

『THE BASEMENT TAPES〜SUNNY DAY 未発表スタジオ・セッション』へつづく。/ →Menuヘ戻る
inserted by FC2 system