THE ROOSTERS à-GOGO (Part 1) |
作成 : 2000年3月18日 / 更新 : 2023年11月4日 |
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[Side
1 (A面)]
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[Side
2 (B面)]
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発売日 : 1981年6月25日 |
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[各種フォーマット] |
Produced
by Shozo Kashiwagi |
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大江慎也 (vocal,guitar, harmonica) 花田裕之 (guitar,chorus) 井上富雄 (bass,chorus) 池畑 潤二 (drums) |
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1980年11月〜1981年5月 | |||
(1981年前半のルースターズ) デビュー・アルバム『THE ROOSTERS』(1980年11月) 発 表を経て翌1981年、ルースターズは月約10本前後のペースで精力的にライヴ活動を行い、その間シングル「ど うしようもない恋の唄」(1981年2月1日)、「One More Kiss」(1981年5月1日)をリリース。それに合わせテレビやラジオ、雑誌等の露出も増え、メンバーのルックスにも変化が。これからは一部のロック好きやガラの悪い特定の層 だけに留めず、一般層にも広く知ってもらおう…という意向がバンド周辺からあったようです。 (一般層にもアピール) そうした中、一部のメディアでは北九州出身の彼らを"博多出身"と
誤って紹介したり(※1)、性急なビートと
熱気が魅力な福岡県出身のバンドを総称して"めんたい
ロック"(※2)なる名称が使われ始め、ルースターズ
の名が世間に広まるきっかけの一つに。現在も愛着や親しみを込めて
用いる方も多い一方で、
当事
者にとって不本意だった事は、新旧のインタ
ビューの中でも語られています。 大江慎也 : 「そういう言葉で括られる事について、気になったりはした。僕は自意識は凄い強いですからね。けれど当時は22〜23で、若くて勢いっ て凄く あったか ら。 それをはねのけて楽曲をどんどん作って演奏してって感じですかね。」(『ロック画報(17)』ブルース・イ ンターアクションズ/2004年) 註 : ビデオ『A TRUE STORY』(1989年)付属ブックレットではまた異なる視点のコメントが記載されています。 花田裕之 : [アルバム "THE ROOSTERS à-GOGO"] ・・・そうした状況下の中、1981年6月にセカンド・アルバム(※3)が発売。アナログ盤の帯には「明るい青少年
(FANTASTIC
KIDS)のためのロックン・ロール! はやくも飛び出した青春のロックン・ローラー"ルースターズ"第2弾"!!」と書かれており、P.I.L.を思わせるデザインのアルバム・ジャケットの表裏・中袋には各メ
ンバーの顔のアップが。 サウンド面ではファースト・アルバムの路 線でもう1枚…的な安直な道を避け、バンドは一歩前進へ。1stの時点で既に多様性がありましたが『THE ROOSTERS à-GOGO』はカラフルなイメージがあり、オーヴァー・ダビングやエコー等の音処理も多用。カヴァーもR&B以外のオールディーズ曲が選ば れたりと様々な変化が。オリジナル曲ではPop色が出始めた ものの、そこに妥協は一切見られ な い。 また、LPレコードが主流だった60年代半ば〜80年代までのアルバムには"A面(前半)"と"B面(後半)"でそれぞれ異 なるテーマが設定された作品がいくつかありました。『THE ROOSTERS à-GOGO』もそうした中の一つで、A面はポップ寄り、B面は攻撃的なナンバーと振り分け、それらをインスト曲でサンド イッチして・・・と、アルバム制作を意識した作りに。 様々な表情を見せるアルバムですが、もし「ファーストと比べてちょっ と・・・」となった場合、一度同時期のライヴ盤や映像を是非。CDだと『THE BASEMENT TAPES〜SUNNY DAY LIVE AT 渋谷EGG MAN 1981.7.14.』やYouTubeでも観られる『Early Live 1981』、DVDだと『ライブ帝国 THE ROOSTERS→Z』の前半。で、それでも何も感じなかったら、単純にご縁がありませんでした…という事で。このバンドの音は他でありそうでなかったりするんで。もしよろしければ 聴いてほしいなぁ〜。聴いてもらえたら嬉しいなぁ〜・・・(笑)。そして 次作へと つづく。 |
[注釈] 現在でもルースターズが放送や記事などで紹介される際に「博多出身」と誤紹介される事があります。僕 もHP開設当 初は認識が甘かったため「博多と北九じゃ全然違うよ」と複数名から指摘を受けました。「そこ んとこヨロシ ク」と…(笑)。その後も関係者から"詳細な説明"を受けた事も(誰だよ関係者っ て(笑)。読んでる人がモヤモヤするじゃないか)。中にはただのいちゃもん付けもいたので、最終的に関係者の意見を尊重する事に。言われてみると+実際に 行ってみると確かに そうで、東京も東西(+主要繁華街)で何かと違うのでごもっともな話です。 ※2
: めんたいロック 1と一部関連しますが、1981年前半にメディア 側が福岡のロック・シーンを取り上げる際、60年代の"マージー・ビート"や"グ ループ・サ ウンズ(GS)"と同じノリで付けられたもの思われます。当時の周辺スタッフの発案とされていますが、『ミュージック・マガジン』1981年4月号の「福岡のロック」特 集記事内でこの言葉は一切使われず、後半(p.211)の THE eROCKERS『Come On』のレビュー(特集記事とは別のライター)では「ルースターズ、モッズ、ロッカーズ、この三つのバンドを総称してメンタイ・ビート・トリオという。」 とあります。 個人的には1981年にこの名称を聞いて感じた印象は現在も全く変わりませんが、むしろ辛子明太子(食品)のほうが一般浸透したイメージが。それともう一点、福岡出 身のミュージシャン/シンガーや音楽自体に触れる際に"何 かと無理が生じる"ため、ここでは「かつてこういう名称がありました」以上の使用は極力控え ています。これに関しては人それぞれってことで。
※3
: アルバム・タイトル タイトルの"a"の上に斜に"`"が付いています(ただし歌詞カードでは"A GO GO"、レーベル面では"a-GOGO"と表記。ここでは極力"à-GOGO"と記載しますが、プ ラウザによっては文字化けする可能性があります)。著書『words for a book』p.75の大江さんのコメントによると、タイト ルはフランス 語とのこと。フランス語表記にする事で意味合い が大分違ってくる…と。詳しくは書籍で。 [レコーディング] レ コーディングはファースト・アルバム『THE ROOSTERS』発 売から約1ヶ月後、1981年1月〜2月にかけてAMS(赤坂)で行われています(註 : 発売まで4ヶ月ほど間があるので、2月以降も何らかの作業が行われている可能性も)。 ギターのダビングやミキシングにかなりの時間をかけた模様。 この時のセッションから「Leather Boots」が 没となり、後にベスト・アルバム『COLLECTION 1980-1984』(1985年7月発表)で初出。また、ボックス・セット『Official Perfect Box "Virus Security" Sub Over Sentence.』(2004年)では同 時期のライヴやプリプロ的なアウトテイクが多数発掘。随所で試行錯誤の跡が伺えます。
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アナロ グ盤 |
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● レコード盤を収納する中袋
には井上富雄と池畑潤二の写真が印刷されています。紙ジャケット仕様のCDでは紙1枚に写真が載せられていますが、中袋は再現されず。 |
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カセット・テープ |
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画像なし |
●現物未確認のため曖昧な情報になってしまいますが…(汗)、カセット・テープ(またはミュー ジック・テープ)版は、裏ジャ ケットにメンバー4人揃った写真が掲載されているらしい。 |
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CD |
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1 : COLUMBIA 30CA-1779 |
発売日 : 1987年9月1日 |
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[仕様] |
● 初CD化は1987年9月。『THE ROOSTERZ CD
COLLECTION』と題された復刻シリーズの一つとして当時の新作『Passenger』と同時発売。 |
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2 : COLUMBIA COCA-11140 |
発売日 : 1993年11月27日 |
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[仕様] ● 歌
詞 : あり |
● 1993年11月、"CD文庫1500"という邦楽の復刻盤シリーズでようや く単体でリリース。ここで裏ジャケット(花田の 写真)が復活。ただし井上富雄と池畑潤二の写真は未掲載。 ● 透明のプラ・ケース+帯というシンプルな作りで、トレーに曲目表が付けられていないのも特 徴。 |
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3 : TRIAD COCP-50259 |
発売日 : 2000年3月18日 |
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[仕様] ● 歌
詞 : あり |
● 2000年3月18日、デビュー20周年を記念してデジタル・リマ
スター、完全限定盤・紙ジャケ仕様でリリース。 |
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4 : TRIAD COCP-50753 |
発売日 : 2003年9月10日 |
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[仕様] ● 歌
詞 : あり |
● 2003年9月10日の再発盤は、LPのデザインをほぼ再現した紙
ジャケット仕様。ただし帯裏側掲載の1stアルバムのレビューやライヴの感想は歌詞カード(4つ折の方)に移動され、井上・池畑の顔
が印刷されたディスク収納用中袋は
今回も復元されず。 |
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5 : 『Virus Security』TRIAD COZA-91〜122 (Box Set) |
発 売日 : 2004年9月29日 | ||
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[仕様] ● 仕様 : ボックス・セットの一部として収録 ● 音源 : 2003年リマスター ● 盤 : 表ジャケットをプリントしたピクチャー・レーベル ● ジャケット : 表・裏共に付属ブックレットに掲載 ● 歌詞 : 付属ブックレットに掲載 |
● 2004年9月29日発売の
ボックス・セット『Virus Security』の"CD-2に全曲収録。 |
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6 : COLUMBIA COCP-40421 (UHQCD) |
発売日 : 2018年7月25日 |
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[仕様] ● 音源 : 2018年リマスター |
● 2018年7月25日発売の再発盤で、音源は新規リマスター、盤はUHQCDを採用。 |
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主な配信版 (COKM-44604/2023年11月1日配信開始) | |||
◉ iTunes/Apple Music ◉ mora ◉ OTOTOY (ファイル形式選択可) ◉ mysound ◉ LINE MUSIC ◉ レコチョク ◉ Spotify ◉ Amazon Music/mp3 ◉ TOWER RECORDS MUSIC ◉ YouTube |
● 2023年11月1日、紆余曲折を経てルースターズの主要作品118曲の配信がスタート(註 :
ただしシングル用音源、解散後にBox Set等で発掘された各種レア・トラックを除く。本作では「One More Kiss
(Single Version)」「Girl
Friend (Single Version)」「Wipe Out〜Telster」、アウトテイクの「Leather Boots」等は今回の配信対象外になります)。なおこの配信に合わせ、コロムビアが特設サイトをオープンしています。https:
//columbia.jp/roosters/ ● ←のリンクは個人的把握内でリストアップしてみましたが、実際にはもう少しあると思われます。定額制のストリーミング配信、1曲から購入可能なダウンロード版等種類も様々。(掲載 : 2023年11月1日/更新 : 2023年11月4日) |
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