INSANE 発売日:1981年11月21日

1. Let's Rock(Dan Dan) 作詞・作曲:大江慎也 6. Case Of Insanity 作詞・作曲:大江慎也
2. We Wanna Get Everything 作詞・作曲:大江慎也 7. In Deep Grief 作詞:大江慎也,M.Alexander/作曲:大江慎也
3. Baby Sitter 作詞・作曲:井上富雄
4. All Night Long 作詞・作曲:大江慎也
5. Flash Back 作曲:THE ROOSTERS
LP:COLUMBIA AZ-7129-AX
CD:COLUMBIA 30CA-1780
(「INSANE+IN NURNBERG & C.M.C.」/1987.9.1.)
CD:COLUMBIA COCA-12575
("Q盤"/1995.5.20.)
CD:TRIAD COCP-50260
(紙ジャケ/2000.3.18.)
CD:TRIAD COCA-50754
(紙ジャケ/2003.9.10.)
Produced by Shozo Kashiwagi
Arranged by The Roosters&Shozo Kashiwagi
Engineers:AMS All Stars/Yuichi Sato
Recorded at Star Ship & Aoi Studio,Aug.-Oct.1981
Photograph:Kenji Miura
Original Album Cover Art Director:K.Saitoh
Original Album Cover Design:Itsuo Hidaka
Special Thanks To Sakko
大江慎也(vocal,guitar) 花田裕之(guitar,chorus) 井上富雄(bass,chorus,keyboard) 池畑潤二(drums,Percution,Chorus)
◎前作からわずか5ヶ月後に発表された3rd。フル・アルバムですが収録時間の短さ(29分)からか、アナログ盤の値段がミニ・アルバム扱いの2000円になっていた。初めて全曲オリジナルで固められおり、今にして思うとA,B面の振り分け方がとても興味深く、A面はそれまでのスタイルで、B面はその後のバンドの"迷走"を暗示させる実験的なサウンドが聴けます。なお、この頃からスタッフとして安藤広一が参加していたようです(演奏に加わるのは翌年から)。

ジャケットについて:
 表ジャケットはどこかの橋の上のようですが、正確な場所は不明。ちなみに裏ジャケット用の写真を含む別ショットが『Insane』のバンド・スコアに掲載されています。


CDについて:
a.初CD化は1987年9月に『ニュールンベルグでささやいて』『C.M.C.』にアルバム未収録曲の「Hey Girl」を加えた形でリリース。アートワークは表ジャケットのみ復刻され、裏ジャケットはカットされている。

b:1995年に"Q盤"(CD文庫1500)という復刻盤のシリーズで単体でリリース、ここで裏ジャケットが復活。通常、プラ・ケースに挿まれているインナー・カード(曲目表)は含まれておらず、ジャケット、帯、透明のプラ・ケースのみ。

c:2000年3月18日、デビュー20周年を記念して完全限定盤・紙ジャケ仕様でリリース。アナログ盤のデザインを忠実に再現(ただし、帯や歌詞カードは異なる)。ライナー・ノーツには寺田正典氏(雑誌「レコード・コレクターズ」編集長)による文章が掲載。ボーナス・トラックに3曲の別ヴァージョンを収録。限定盤だったため、現在は入手困難。

d:2003年9月10日に再び紙ジャケット仕様でリリースされましたが、オリジナル・アナログ盤のデザインを忠実に再現するというコンセプトのため、デビュー20周年記念盤のボーナス・トラックは未収録。

e:2004年9月29日に発売されたボックス・セット『Virus Security』の"CD-3に全曲収録、ボーナス・トラックとして「Let's Rock(Dan Dan) (Single Version)」「Get Everything (Single Version)」を収録。

1.Let's Rock(Dan Dan)(Album Version)(作詞・作曲:大江慎也)
 初期ルースターズの代表曲で、元々のタイトルは「Dan Dan」。映画『爆裂都市』の挿入歌としても使用され、日本語ヴァージョンがシングルとしてリリースされています。

◎ヴァージョン/テイク違いについて:
a:シングル・ヴァージョン(1)
 
シングルでは歌詞が日本語になっていますが、初回版の歌詞「○たらず」「キ○ガイ」が問題となり、このヴァージョンは発売禁止処分となりました。ただし、映画『爆裂都市』の中では初回版のヴァージョンがそのまま流され、2004年にはボックス・セット『Virus Security』で初CD化されました
『Virus Security』(2004年)

b:シングル・ヴァージョン(2)
 
問題のあった歌詞を「さび頭」「フリークス」と差し換えたヴァージョン。
『Best Songs Collection』(1995年)
『The Very Best of THE ROOSTERS』(1997年)
『INSANE』の紙ジャケット(2000年盤)
『Virus Security』(2004年)
 なお、シングル盤に関する細かな違いについては竹田さんのサイト「I SAW THE LIGHT」がお薦めです。

c:別ヴァージョン
 
イントロのギターが異なる初期ヴァージョンがボックス・セットのCD-27に収録。
タイトルは
「Dan Dan (Let's Rock)」と表記されています。
『Virus Security』(2004年)


2.We Wanna Get Everything (Album Version)(作詞・作曲:大江慎也)
 大江慎也の作品で、いかにもこの頃のパンク・ロック然とした激しいナンバー。池畑潤二の演奏も驚異的。
この曲は当初、
The Velvet Underground「We're Have A Real Goodtime Together」大江が新しい歌詞を付け、
「I WANNA EVERYTHING」というタイトルでライヴで演奏(ビデオ『EARLY LIVE 1981』に収録の「Real Goodtime Together」がそれにあたる)、その歌詞に新しい曲を付けたものがこの「WE WANNA GET EVERYTHING」になったといわれています。

◎ヴァージョン/テイク違いについて:
 シングル・ヴァージョンは歌詞が日本語になっており、タイトルも「Get Everything」と短縮されています。
『Best Songs Collection』(1995年)
『INSANE』の紙ジャケット(2000年盤)
『Virus Security』(2004年)

3.Baby Sitter (作詞・作曲:井上富雄)
 井上富雄の単独作品。マーサ&ヴァンデラス辺りのモータウン・サウンドの影響が伺える。


4.All Night Long(作詞・作曲:大江慎也)
 大江慎也の作品。アルバム収録曲の中では最も古く、デビュー前からライヴでは演奏されていました。
当初は
「Have A Vine」という題名だったようです。
映画
「爆裂都市」でも挿入歌として使用されていますが、タイトルが「オール・ナイト・ロックになっています。

◎ヴァージョン/テイク違いについて:
a : 別テイク
 コロムビア契約以前に録音されたと思われる別テイク。完成テイクにはない歌詞が含まれています。
『18 Years』(1989年)
『THE BASEMENT TAPES〜SUNNY DAY 未発表スタジオ・セッション(Disc 1)』(2003年)

b : 別ヴァージョン/ミックス
 
1980年8月、『The Roosters』のセッションで録音されたテイクで、基本的には『Insane』収録テイクと同一ですが、オーヴァー・ダビングされる前の段階になっています。ヴォーカルはシングル・トラック、イントロのリード・ギターは『Insane』では右でしたが、この別ヴァージョンではややOFF気味に中央にミックスされています。
『All About Shinya Ohe Vol.1』(1992年)
『THE BASEMENT TAPES〜SUNNY DAY 未発表スタジオ・セッション(Disc 2)』(2003年)
『Virus Security』(2004年) ※Remixされて収録。


5.Flash Back (作曲:The Roosters)
 メンバーの作曲による実験色の強いインスト・ナンバー。エフェクト効果や、3回程重ねたというパーカッションが全編で活躍している。ピアノは
井上富雄と思われる。
これは推測ですが、マスターになったものはテープのスピードを上げたものではないか・・・と思っているのですが、真相は不明。アナログ盤ではここまでがA面でした。

6.CASE OF INSANITY(Album Version)(作詞・作曲:大江慎也)
 大江慎也の作品で、このアルバムの核となる重要な作品。他の楽曲同様、歌詞は英語で歌われ、井上の弾くキーボードや、アコースティック・ギター、フィードバック奏法等、今までのルースターズの路線とは異なっています。間奏のリード・ギターは大江が演奏。
曲自体はジャッキー・デ・シャノン、サーチャーズ、ラモーンズなどでお馴染みの「ピンと針」(ジャック・ニッツェソニー・ボノの共作)の影響が伺えます。
なお、元
有頂天ケラシンセサイザーズというグループでカヴァーしているらしいです。
7.In Deep Grief (作詞:大江慎也,M.Alexander 作曲:大江慎也)
 これもこれまでの作品の中ではかなり異質な9分にも及ぶ大作で、当時のニュー・ウェイヴ(強いて挙げるなら
ジョイ・ディヴィジョンに近い)を取り入れた非常に実験色の強いサウンドになっています。英語の歌詞や歌い方といい、大江に一体何が起きたのだろうかと思わされずにはいられない。エンディングでは「FLASH BACK」が再び登場し、アルバムが幕を閉じる。

大江慎也のコメント:
「あのー、うちの親父が死んだ時に、僕、詩を書いたんですよ。それで、それを英訳してとっといたの。それを、あのー、曲、出来た時点で、それを合わせたら、巧くハマったんですよ。そーいう精神的なやつやりたいなと思っていたから、あのー、はめて、歌ったのが「IN DEEP GRIFF」かな?で、自分の中で起こりうる、高揚までは行かないんだけど、内面的なものっていうか、その辺を出していったというか、もう、自分がそうなっていたんですね・・・。」
(参考資料:ビデオ
「A TRUE STORY」からの抜粋)


CD BONUS TRACKS (2000年3月18日発売の紙ジャケット版のみ収録)

8.Let's Rock(Dan Dan)(Single Version-2)(作詞・作曲:大江慎也)
 歌詞が差し換えられた日本語ヴァージョン。『BEST SONGS COLLECTION』『VERY BEST OF...』にも収録されているが、音質はこの紙ジャケの方が上。

9.GET EVERYTHING(Single Version)(作詞・作曲:大江慎也)
 
シングル用の日本語ヴァージョン。

10.CASE OF INSANITY(Album Version)(作詞・作曲:大江慎也)
 12インチ「C.M.C.」に収録されているライヴ・ヴァージョン。

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