Something Else From The Move
掲載:2001年9月15日 / 更新:2016年5月29日

[SIDE 1]
1. So You Want To Be A Rock'n roll Star
2. Stephanie Knows Who
3. Something Else
[SIDE 2]
1. It'll Be Me
2. Sunshine Help Me
Release : 21 June 1968 / EP : (イギリス盤)REGAL ZONOPHONE TRZ 2001
⚫️ Roy Wood (Vocals,guitar,Bass)
⚫️ Carl Wayne (Vocals)
⚫️ Bev Bevan (Drums)
⚫️ Chris 'Ace' Kefford (Bass,vocals/Side 1 & Side 2-1)
⚫️ Trevor Burton (Guitar,vocals/Bass on Side 2-2)
Tracks Side 1 & Side 2-1 recorded @ The Marquee Club,London on Tuesday 27th February 1968
Track Side 2-2 recorded @ The Marquee Club,London on 5th May 1968

Produced by Denny Cordell for Straight Ahead Productions with Tony Visconti
Engineers : Malcom Toft,Glyn Jons,Brian Humphries
Mixed @ Trident Studios & Olympic Studios,London
[1968年のThe Move]
🔵 シングル「Fire Brigade」(1968年1 月)やファースト・アルバム『Move』(1968年4月)のヒットで好調に見えたThe Moveでしたが、この頃様々な要因で情緒不安定気味だったAce Keffordが、アルバム発表直前に脱退(しばらくの休養後、Toni Viscontiとソロ・アルバムを製作するもお蔵入りとなり、Cozy Powell等とAce Kefford Standを結成。関連音源は後に『Ace The Face』でCD化)。Trevor Burtonがベースにシフトし4人編成で活動を継続し ます。6月にはライヴEP『Something Else From The Move』(本作)、8月にシングル「Wild Tiger Woman」を発表。いずれも申し分ない内容だったものの、Ace Kefford脱退のダメージが大きかったのかチャート・インせず。窮地に追い込まれたThe Moveは、周囲の要望で商業性の高いシングル「Blackberry Way」を1968年11月29日に発表。翌1969年1月に全英ナンバー・ワン・ヒットとなります…ということで、ここまでが1968年全般の動向でした。

[Live Mini Album]
 『Something Else From The Move』はイギリスの マーキー・クラブでのライブを収録した5曲入りEP(シングル盤と同サイズ)で、オリジナル・メンバーによる1968年2月27日公演から4曲、4人編成直後の5 月5日公演から1曲を収録。全てカヴァーで、前半2曲が同時期のAmerican Rock、中盤2曲はメンバーのFavoriteと思われる50年代ロックンロール、最後の「Sunshine Help Me」は 同期のイギリスのバンド・Spooky Toothの曲。どの曲もRoy Woodのサイケデリックなギター・プレイが際立ち、この時期のレパートリーの傾向や、スタジオ録音以上にロックン・ロール・ バンドとしての躍動感が堪能出来るのもライヴ録音ならでは。ちょっと余計な事に触れると、60年代のライヴ録音は現代よりも困難で、会場の設備や録音機材 の性能等によりヴォーカルが旨く拾え切れなかったため、リリースに際し歌い直しが行われています。それでも年月を経た今となってはそうした事を抜きにして 楽しめるのではないでしょうか。もし機会がありましたら是非。
CDについて
⚪️ もしこれから聴く予定 or 4枚組BOX『Anthology 1966-1972』(2008年)を持っていない場合、2016年5月発売のCD『Something Else From The Move』Esteric recordings盤が現時点ではベスト。
Shazam CD: (ド イツ) Repertoire REP 4296-WY/1993年

[主 な特徴]
⚫️ 1993年リマスター音源
⚫️ 『Something Else From The Move』からの5曲はボーナス・トラックとして収録
7. So You Want To Be A Rock'n Roll Star
8. Stephanie Knows Who
9. Something Else
10. It'll Be Me
11. Sunshine Help Me
1993年にドイツ Repertoireから発売されたCD『Shazam』のボーナス・トラックとしてEPから5曲を収録。
Movements CD: (イ ギリス盤)West Side WESX 302/1997年)

[主 な特徴]
⚫️ 1997年リマスター音源
⚫️ 3枚組ボックス・セット
⚫️ 『Something Else From The Move』からのアウトテイク4曲を追加
1997年にイギリス で発売された3枚組ボックス・セットで、Disc 3にそれまで未発表だった「Piece Of My Heart」「Too Much In Love」「(Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher」 「Sunshine Help Me(Unedited Version)」を収録(モノラ ル)。この音源はその後1998年ドイツRepertoire盤CD及び2001年日本盤『Shazam』のボーナス・トラックにも収録されてい ます。
Shazam CD: (ド イツ)Repertoire REP 4691-WY/1998年

[主 な特徴]
⚫️ 1998年リマスター音源
⚫️ ボーナス・トラックで『Something Else From The Move』と『Movements』で発掘のライヴ音源を収録。
7. So You Want To Be A Rock'n Roll Star
8. Stephanie Knows Who
9. Something Else
10. It'll Be Me
11. Sunshine Help Me
12. Piece Of My Heart
13. Too Much In Love
14. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
15. Sunshine Help Me (Unedited Version)
1998年にドイツ Repertoireから発売されたCDのボーナス・トラックに、EP収録の5曲と、上記ボックス・セットで発掘された4曲を加えて 収録。
Something Else From The Move...plus! CD: (イ ギリス盤)Edsel DIAB 8012/1999年

[主 な特徴]
⚫️ 単体のアルバムとしては初CD化
⚫️ ボーナス・トラックで『Movements』で発 掘のライヴ音源を収録。
6. Piece Of My Heart
7. Too Much In Love
8. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
9. Sunshine Help Me (Unedited Version)
1999年にイ ギリスEdselから発売されたCDで、タイトルに"...plus!"が追加されています。ボーナス・ト ラック に上記ボックス・セットで発掘された4曲を加えて収録。
シャ ザム+9
CD: (日 本盤)ビクターエンタテインメント VICP-61314/2001年

[主 な特徴]
⚫️ 2001年リマスター音源
⚫️ LPデザインをミニチュア化した"紙ジャケット"仕様
⚫️ 解説書・歌詞・対訳付き(ボーナス・トラックの対訳は未掲載)
⚫️ ボーナス・トラックで『Something Else From The Move』と『Movements』で発掘のライヴ音源を収録。
7. So You Want To Be A Rock'n Roll Star
8. Stephanie Knows Who
9. Something Else
10. It'll Be Me
11. Sunshine Help Me
12. Piece Of My Heart
13. Too Much In Love
14. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
15. Sunshine Help Me (Unedited Version)
2001年に日本で発 売された紙ジャケット仕様のCD。収録曲は1998年ドイツRepertoire盤『Shazam』と同一。
Anthology 1966-1972 CD: (イ ギ リス盤)Salvo SALVOBX 406/2008年

[主 な特徴]
⚫️ 4枚組ボックス・セット
⚫️ 『Something Else From The Move』用のライヴ音源は4トラック・テープから初めてステレオ化
「Move Bolero」「Flowers In The Rain」「Fire Brigade」は初登場
◎2008年にイギリスのSalvoから発売された4枚組ボックス・ セット。『Something Else From The Move』用の音源はDisc 2に収録され、初ステレオ化 & 未発表音源を追加。そのうち「Something Else」のStereo Mixは差替え前のヴォーカルで収録。「Something Else」と 「Sunshine Help Me」のMono EP VersionはDisc 3に収録。
Something Else from the Move CD: (イ ギリ ス盤)Esoteric Records ECLEC 2546/2016年

[主 な特徴]
⚫️ 2016年リマスター音源
⚫️ 1〜12のStereo Mixは『Anthology 1966-1972』より
⚫️ ブックレットには英文ライナー、写真、記事の切抜きを掲載
2016年5月27日 にイギリスのEsteric recordingsから発売されたCD。1〜12は4枚組『Anthology 1966-1972』(2008年)で登場 したStereo Mix、13〜17はEP『Something Else From The Move』用のMono Mixで収録。ちなみに←の左下にある文字は、未開封状態の透明フィルムに貼られたステッカー。また、Amazon掲載 のジャケットには左上にレーベル名が白抜き文字で表記されていま すが、実際にはなし。

 細かい点を挙げると、3枚組ボックス『Movements』(1997 年)初出の「Piece Of My Heart」「Too Much In Love」「(Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher」「Sunshine Help Me (Unedited Version)」のMono Mixは未収録(このCDではStereo Mixで収録)。内容も申し分なく、もし4枚組『Anthology 1966-1972』未所有 or これから聴く方はこの2016年盤で。
収録曲

1.So You Want To Be A Rock 'N' Roll Star (Roger McGuinn / Chris Hillman)

 オリジナルはアメリカのフォーク・ロック・グループ、The Byrdsの 作品で、アル バム『Younger Than Yesterday』(1967年)収録。原曲よりもサ イケデリックなギター・プレイが印象的。ちなみに英Edsel盤のCDでは何故か冒頭のMCがカットされています。この曲は他にトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズパ ティ・スミス(1980年)がカヴァー、日本ではザ・ルースターズがライヴで取り上げていました(後に ボックス・セット『Virus Security』でCD化)。
The Byrds
『Younger Than Yesterday(昨日より若く)』(1967年)


2. Stephanie Knows Who (Arthur Lee)

 Arthur Lee率いるアメリカのロック・グループ・ラヴがセカンド・アル バム『Da Capo』(1967 年)で発表した 曲。オリジナルではジャジーなリズムとクラシカルなハープシコードがミックスされた不思議なサウンドでしたが、The Move版ではRoy Woodのギターが全面に出ている。
Love『Da Capo』(1967年/CD=Waner Music Marketing 8122 73604-2)


3. Something Else (Bob Cochran / Sharon Sheeley)

 「C'mon Everybody」「Summertime Blue」で 知られるアメリカのロカビリー・シンガー、エ ディ・コクランの1958年のヒット曲。他にシド・ヴィシャスLed Zeppelin等 がカヴァー。リード・ヴォーカルはト レヴァー・バートンで、オリジナル音声が万全ではなかったため、後にスタジオで歌い直されています。歌い直される前のヴァージョンは『Anthology 1966-1972』(2008年)、『Something Else From The Move』2016年盤CDに収録。


4. It'll Be Me (Jack H Clement)

 オリジナルは「火の玉ロック」でお馴染みのロックン・ローラー、ジェリー・リー・ルイスが1957年に発表した曲で、The Move版はク リフ・リチャード&ザ・シャドウズ経由でカヴァー。


5. Sunshine Help Me (Gary Wright)

 この曲のみ1968年5月5日の録音で、4人編成になってからの演奏。オリジナルはイギリスのロック・グループ・Spooky Toothが1968年1月にシングルで発表したヘヴィーなナンバーで、作者はメンバー のGary Wright。ちなみにEP収録の際、後半の演奏約1分がカットされています。
Spooky Tooth
『It's All About』(1968年/CD=Universal Music UICY-93501)

1999年EDSEL盤CD及び『SHAZAM』1998 & 2001年盤ボーナス・トラック

6. Piece Of My Heart (Jerry Ragovoy / Bert Berns)

 ここからは3枚組ボックス・セット『Movements』(1997 年)で発掘された音源で、4曲共に4人編成後の1968年5月5日@マーキー・クラブでの演奏。オリジナルはアメリカのR&BシンガーErma Franklin(アレサ・フランクリンの姉)が1967年に発表した曲で、ここで聴けるThe Move版はBig Brother And The Holding Companyの『Cheap Thrills』(1968年8月)以前の演奏。



7. Too Much In Love (Denny Laine)

 こちらは1968年2月27日、オリジナル・メンバーの演奏。オリジナルはデ ニー・レイン(The Moody BluesWings)が1968年に発表した2枚目のソロ・シングルより。デニー・レインが同郷出身なのと、プロデューサー のDenny Cordell繋がりで取り上げたと思われます。ちなみにデ ニー・レインの一つ前のシングルが「Say You Don't Mind」(1967年4月) で、ELOに先駆けヴァイオリン奏者を加えたバンドを実現させています


8. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher (Gary Lee / Raynard Miner / Carl William Smith)

 オリジナルはアメリカのソウル・シンガー、ジャッキー・ウィルソンの作 品。


9. Sunshine Help Me (Unedited Version) (Gary Wright)

 後半のギター・ソロが編集されていないオリジナル・ロング・ヴァージョン。ギ ター・ソロの途中でフランク・シナトラ「夜 のストレン ジャー」のメロディが出てくる(Jimi Hendrixが1967年にモンタレー・ポップ・フェスティバルで演奏した「Wild Thing」でも同様の事をしていた)。

2016年Esteric Recordings
[Stereo Mixes]
1. Move Bolero (Stereo Mix)
2. It'll Be Me (Stereo Mix)
3. Too Much In Love (Stereo Mix)
4. Flowers In The Rain (Stereo Mix)
5. Fire Brigade (Stereo Mix)
6. Stephanie Knows Who (Stereo Mix)
7. Something Else (Stereo Mix)
8. So You Want To Be A Rock 'n' Roll Star (Stereo Mix)
9. The Price Of Love (Stereo Mix)
10. Piece Of My Heart (Stereo Mix)
11. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher & Higher (Stereo Mix)
12. Sunshine Help Me (Stereo Mix)
[Original Mono EP Remastered]
13. So You Want To Be A Rock 'n' Roll Star (Mono)
14. Stephanie Knows Who (Mono)
15. Sunshine Help Me (Mono)
16. It'll Be Me (Mono)
17. Sunshine Help Me (Mono)
Release : 2016.5.27. / CD=(EU) Esteric Recordings ECLEC 2546
1. Move Bolero

 EP未収録で、4枚組ボックス『Anthology 1966-1972』(2008年)が初出。1968年2月27日からの25秒程の短い演奏で、Jeff Beckの「Beck's Bolero」と同じ曲。

4. Flowers In The Rain (Roy Wood)
5. Fire Brigade
(Roy Wood)

 EP未収録で、4枚組ボックス『Anthology 1966-1972』(2008年)が初出。EPに採用された曲のヴォーカルがアフレコなのを裏付けるように、ヴォーカルが不鮮明なのが特 徴。恐らくデジタル技術の進歩で、ある程度聴けるレベルまでに復元させたと思われます。
7. Something Else (Bob Cochran / Sharon Sheeley)

 こちらも4枚組ボックス『Anthology 1966-1972』(2008 年)が初出の、差し替え前のヴォーカルが聴けるステレオ・ミックス。
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