Shazam (作成:2001年9月12日 / 更新:2012年4月3日)
[Side A]
1.Hello Susie
2.Beautiful Daughter
3.Cherry Blossom Clinic Revisited
[Side B]
1.Fields Of People
2.Don't Take My Baby Blue
3.The Last Thing On My Mind
・Roy Wood(Vocals,Lead Guitar) ・Carl Wayne (Lead Vocals)
・Bev Bevan (Drums,Percussion,Vocals) ・Rick Price (Bass,Vocals)
イギリス盤LP:Regal Zonophone SLRZ-1012 (1970.2.)
アメリカ盤LP:
A&M SP-4259 (1970.5.)
Strings and Woodwind Arrengements by Tony Visconti
Produced by
Roy Wood,Carl Wayne,Rick Price in conjunction with Gerald Chevin
Recorded at Advision Studios
Original Cover Design by
Mike Sheridan (NICKLEBY)
Original Cover Photo by
Alec Byme London Photo Aency

●エース・ケフォード脱退後、4人編成となったThe Moveは1968年暮れに「Blackberry Way」(全英第1位)の大ヒットを飛ばしたものの、翌1969年2月にトレヴァー・バートンが音楽的相違で脱退。後任としてリック・プライスが加入し、8月に「Curly」(全英第12位)を 発表。そして1970年2月にこのセカンド・アルバムを発表しています(ノン・チャート)。ちなみにアルバム・ジャケットのイラストは、かつてロイ・ウッ ドと共にバンド活動をしていたマイク・シェリダンが担当。

 時代的にはサイケデリックからハード・ロック、プログレッシヴ・ロックへと移り変わった頃 で、このアルバムでもそれが反映されたものになっています。A面はロイ・ウッドのオリジナル・ナンバー、B面はカヴァー曲をプログレ風にアレンジしたもの を収録。全体的に長い曲が多く、演奏もよりハードなサウンドになっているため聞き手の好みが分かれると思われますが、クオリティ自体はどの曲も高い。

CDについて これまでに多数のCDが出回っていますが、個人的に把握できたものを 掲載いたしました。
『Flowers In The Rain』(CD:(日)テイチク 25CP-35/1989年)
 1989年に日本のテイ チクから発売されたCDで、『The Move』との2in1仕様。ブック レットには"ROY WOOD/THE MOVE REAL STORY"と題されたライナー・ノーツと歌詞が掲載。
『Shazam』(CD:(ドイツ) Repertoire REP 4296-WY/1993年)
 1993年にドイツの Repertoireから発売されたCD。ボーナス・トラックとしてライヴEP『Something Else』を収録。
『Shazam』(CD:(日)MSI MSIF-7428/1996年)
 1996年に日本の MSIが、上記ドイツRepertoire盤に帯・日本語解説書・歌詞を付けて発売。
『Shazam』(CD:(ドイツ) Repertoire REP 4691-WY/1998年)
 1998年にドイツの Repertoireから発売されたリマスター盤。ボーナス・トラックとしてライヴEP『Something Else』と、そのアウト・テイクを収録。
7.So You Want To Be A Rock'N'Roll Star 8.Stephanie Knows Who 9.Something Else 10.It'll Be Me 11.Sunshine Help Me 12.Piece Of My Heart(Outtake)
13.Too Much In Love(Outtake) 14.(Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher(Outtake) 15.Sunshine Help Me(Outtake)
『Shazam』(CD:(日)Vivid Sound VFCD-2623/1999 年)
 1996年に日本の Vivid Soundが、ドイツRepertoire盤(1998年リマスター)に、"ザ・ムーヴ・ヒストリーPART 2(1968.5〜19702)"や曲目解説、加藤ひさし氏(The Collectors)によるコメント、歌詞を掲載したブックレットを付けて発売。
『Shazam』(CD:(日)ビクター・ エンタテインメント VICP-61314/2001年)
 2001年日本のビク ターから発売されたCD。内容は上記ドイツRepertoire盤(1998年リマスター)と同一ですが、"20bit K2 Mastering"という独自のマスタリングにより、音質は微妙に向上しています。
 また、ジャケットは紙ジャケット仕様で、レーベルはRegal ZonophoneではなくCubeを使用。ブックレットには解説、歌詞・対訳が掲載されていますが、ボーナス・トラック部分には何も触れられていないの が難点。
『Shazam』(CD:(英) Salvo/Fly Recirds SALVOCD-012/2007年)
 2007年8月にイギリ スのSalvo(Union Square Music内のレーベル)から発売された"Deluxe Expanded Edition"と題されたCDで、ジャケットは3面開きのデジ・パック仕様(紙ジャケットと呼べなくもない)。内容については別項をご覧ください。
『Shazam』 (CD:(日)MSI MSIG-0623/2009年)
 2009年12月に MSIから、上記イギリスSalvo盤"Deluxe Expanded Edition"に日本語解説書を付けたものが発売されています。
曲目解説

SIDE A
1.Hello Susie
(Roy Wood)

 Roy Woodの作品ですが、元々はAmen Corner(後にEric ClaptonやRoger Watersのバックで活躍するAndy Fairweather Lowが在籍していたバンド)に提供した曲で、1969年6月にシングルで発表し全英第4位のヒットを記録。Amen Corner版はアップ・テンポでブラス・セクションが賑やかな印象だった(ちなみにシングルとアルバムでテイクが異なる)のに対し、The Move版はテンポを落とし、どこかグラム・ロック(そのものではなく)前夜なサウンド。リード・ヴォーカルはロイ・ウッド。
 ちなみにアメリカではこのアルバムが発売される1年前、1969年2月に
「Weekend」との カップリングでシングル発売される予定でしたが未発売に終わっています。

ヴァージョン/テイク違いについて : 
abridged
 
お蔵入りとなったアメリカでのシングル・エディットと思われるヴァージョン。イントロ のギターと中盤での歌詞の一部がカットされている。
『Anthology 1966-1972』((英)Salvo/Fly Recirds SALVOBOX-406) (追 記:2008年11月24日)

他のアーティストによるヴァージョン :
Amen Corner『If Paradise Is Half As Nice』(CD:(英) Castle CMDDD056/(日)Vivid VSCD-1941)


2.Beautiful Daughter (Roy Wood)

 Roy Woodの作品で、曲自体は1968年4月に書かれ たもののようです。トニー・ヴィスコンティのアレンジによるストリングスが印象的。リード・ヴォーカルはカール・ウェイン。

小ネタ:
 この曲がレコード化される以前、トレヴァー・ バートン在籍時の1969年1月に出演したBBCのテレビ番組『Colour Me Pop』(以前日本でもWOWOWで放送された事がありましたが、曲順がバラバラでした)の中でこの曲が既に披露されていました。ちなみにそこでの演奏は実は口パクで、テイク自体はこのアル バムに入っているものと同じでしたが、ストリングスが無い代わりにベヴ・ベヴァンのドラムが 入っている等の違いがあります。

ヴァージョン/テイク違いについて : 
(a) Alternate Mix
 
一部のCDにリヴァーヴのかかった別ミックスが収 録されています。
●『Shazam』(CD:(ドイツ)Repertoire REP 4296-WY)
●『Shazam』(CD:(日)MSI MSIF-7428/1996年)
●『Shazam』(CD:(ドイツ)Repertoire REP 4691-WY)
●『Shazam』(CD:(日)Vivid Sound VFCD-2623)
●『Shazam』(CD:(日)ビクター・エンタテインメント VICP-61314)
●『HITS & RARITIES SINGLES A'S & B'S』((ドイツ)Repertoire REP 4665-WR)

(b) Reduced Mix
 
モノラル・ミックスの別ヴァージョン。ヴォーカル はダブルではなくシングル・トラック。
『Anthology 1966-1972』((英)Salvo/Fly Recirds SALVOBOX-406) (追 記:2008年11月24日)


3.Cherry Blossom Clinic Revisited (Roy Wood)

 ファースト・アルバムのラストに収録されていた「Cherry Blossom Clinic」をプログレ風にアレンジしたリメイク版。冒頭にSEと語りを加え、曲後半のインストゥルメンタル部分ではバッハの「主よ人の望みの喜びよ」や チャイコフスキーの「くるみ割り人形」のフレーズが登場。オリジナル・ヴァージョンではトレヴァー・バートンがリード・ヴォーカルでしたが、ここではカール・ウェイン


SIDE B
1.Fields Of People
(Wyatt Day / Jon Pierson)

 60年代後半にニューヨークで結成されたサイケ系バンド、Ars Novaがアルバム『Ars Nova』(1968年)で発表した作品。原曲も"SGT的"だったりClassicの要素を含んだものでしたが、The Moveのヴァージョンではメロディ・ラインをより判りやすく整え、演奏もサイケ〜プログレ寄りにアレンジ。

オリジナル・アーティストによるヴァージョン :
・Ars Nova『Ars Nova』(1968年/CD:(米)Sundazed 番号不明 / iTunes Storeダウンロード)



2.Don't Make My Baby Blue (Barry Mann / Cynthia Weil)

 バリー・マンとシンシア・ウェイルの作品で、「Rawhide」 で知られるアメリカの歌手、Frankie Laineが1963年にヒットさせているほか、イギリスのThe Shadowsも取り上げています。The Moveはこれをヘヴィ・ロック風にアレンジ。
 なお、オリジナル・アナログ盤にはイントロを失敗してもう一度やり直す音が入っていましたが、2007年発売の英Salvo盤以外のCDではすべてカッ トされています。

オリジナル・アーティストによるヴァージョン :
・Frankie Laine『The Collection』(CD:(米)Sony 番号不明)


3.The Last Thing On My Mind (Tom Paxton)

 アメリカのフォーク・シンガー、Tom Paxtonがアルバム『Ramblin' Boy』(1964年)の中で発表、その後Peter, Paul & Mary、The Seekers、Sandy Denny、Glen Campbell等、多くのカヴァーを生んだ曲。
 原曲は素朴なフォーク・ソングだったのに対し、The Moveはそれを原形を殆ど留めない、幻想的なスタイルにアレンジ。リード・ヴォーカルはカール・ウェインですが、何ケ所かロイ・ウッドにパート・チェン ジ。ちなみに
この曲もトレヴァー・バートン在籍時の1969 年1月に出演したBBCのテレビ番組『Colour Me Pop』の中で既に披露されていました。

他のアーティストによるヴァージョン :
・Tom Paxton『Ramblin' Boy』(1964年/ iTunes Storeダウンロード)
・The Seekers『Come The Day』(1966年/CD:(英)EMI 7243 4 99769 2 4 / iTunes Storeダウンロード)


[追 記]
 「Fields of People」「The Last Thing On My Mind」のオリジナル・アーティストによる演奏は、2006年にRhinoから発売された5枚組ボックス・セット『Forever Changing: The Golden Age of Elektra 1963-1973』 ((EU)Rhino 8122 74745-2)でも聴く事が出来ます。(追記:2008年11月24日)

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