The Pretty Things (作成: 2000年6月25日/更新:2006年7月23日)
The Pretty Things (1966/CD:(日)ビクター VICP-62641)
1.Roadrunner  2.Judgement Day 3.Chester Street 13 4.Big City 5.Unknown Blues 6.Mama, Keep Your Big Mouth Shut
7.Honey, I Need 8.Oh Baby Doll 9.She's Fine She's Mine 10.Don't Lie To Me 11.The Moon Is Rising 12.Pretty Thing

[CD Bonus Tracks]
13.Rosalyn 14.Big Boss Man 15.Don't Bring Me Down 16.We'll Be Together 17.I Can Never Say 18.Get Yourself Home
●The Pretty ThingsはThe Rolling Stonesのデビュー前のメンバーだったディック・テイラー(g)と、フィル・メイ(vo)の2人を中心に結成。1964年にシングル「Rosalyn」でデビュー。彼等はこれまでに幾度のメンバー・ チェンジを繰り返していますが、この時点でのメンバーはPhil May(vo)、Dick Taylor(g) 、John Stax(b)、Brian Pendlton(g)、Viv Prince(d)の5人 (ヴィヴ・プリンスのみ「Rosalyn」発売後に加入)。
 この作品は1965年にフォンタナ・レーベルからリリースされたデビュー・アルバム。当時のR&B系グループ同様にカヴァー中心ですが、オリジ ナルよりも荒削りでエネルギッシュな演奏(ただしミックスのせいか、同時期のバンドの音源と比べると録音しきれていないようにも思える。なのでデカい音で 聴くほうがいいかも)で、ガレージ系のバンドにも通ずるサウンド。バンド名のルーツであり、彼等が特に影響されたと思われる
ボ・ディドリーの1「Roadrunner」は数あるカヴァー・ヴァージョンの中でも特にオススメしたいテイク。フィ ル・メイの強烈なシャウトは2004年に発表されたエアロスミスのヴァージョンでも継承されています。他に2,4辺りもオススメ。ジョン・スタックスがハーモニカを吹くスロー・ブルース5「Unknown Blues」も なかなか渋め。
 プリティ・シングスのサウンドは時期毎に様々な変化をみせ、このアルバムだけでは全体像を掴めないので、もし機会がありましたら60年代後半のサイケ時 代、70年代のハード・ロック色の強まった時期の作品も聴くことをオススメしたいと思います。
 なお、現在発売されているリマスター盤CDにはボーナス・トラックとしてアルバム未収録曲を収録。中でも
David Bowieが1973 年にアルバム『Pinups』で取り上げた13「Rosalyn」15「Don't Bring Me Down」は必聴。

※CDについて
『The Pretty Things』((日)日本フォノグラム )
 90年代初期に発売された日本盤CD。ジャケットはアナログ盤の再発盤のデザインを使用。ボーナス・トラック入り。
『The Pretty Things』((英)Snapper SMM CD 548)
 1998年にイギリスのSnapper Musicから発売されたリマスターCD。ジャケットが以前発売されていたCDからの複写のようで不鮮明なのが難点。ただしライナーや写真を掲載したブッ クレットは必見。また、ボーナス・トラックとしてシングル・ナンバーを収録。さらにパソコンにCDをセットすると、90年代に撮影された
Rosalyn映像を見る事ができるエンハンスドCD仕様になっています。
『The Pretty Things』((日)Vivid Sound VSCD-2781)
 1999年4月15日に日本のVivid Soundが、イギリスのSnapper Music盤に日本語解説、
加藤ひさし氏のコメントをつけて発 売。
『The Pretty Things』((英)Snapper Music SDPCD115)
 2000年にイギリスのSnapper Musicが、ゴールドCD、限定5000枚のデジ・パック仕様で発売。内容は1998年発売のものと同じ。
『The Pretty Things』((ドイツ)Repertoire RR 4927)
 2002年にドイツのリイシュー・レーベル、Repertoireから発売されたCD。デジ・パック仕様で、ジャケットはUKオリジナル盤のデザインを 使用。
『The Pretty Things+6』((日)ビクター VICP-62641)
 2004年3月24日に日本のビクターが、紙ジャケット仕様、歌詞・対訳・日本語解説書付きで発売。ジャケットはUKオリジナル盤のデザインを使用。こ ちらもイギリスSnapper同様エンハンスドCD仕様。
(2006 年7月23日更新)
Get The Picture? (1966/CD:(日)ビク ター VICP-62642)
1.You Don't Believe Me 2.Buzz The Jerk 3.Get The Picture 4.Can't Stand The Pain 5.Rainin' In My Heart
6.We'll Play House  7.You'll Never Do It Baby 8.I Had A Dream 9.I Want Your Love 10.London Town
11.Cry To Me 12.Gonna Find Me A Substitute

[CD Bonus Tracks]
13.Get A Buzz 14.Sittin' All Alone 15.Midnight To Six Man 16.Me Needing You 17.Come See Me 18.£.S.D.
1966年発表のセカンド・アルバム。この頃、フィル・メイの長髪 が世間で問題視され、さらにヴィヴ・プリンスにいたってはツアー先での度重なる素行不良が原因で脱退(後任としてSkip Alanが参加)。この 影響でバンドの人気も低迷していきます。一方アルバムの方はR&Bのカヴァー中心だった前作とは異なり、メンバーのオリジナル作品が大半を占めて います。2「Buzz The Jerk」やタイトル曲3「Get The Picture」等で聴けるファズを多用した荒削りなサウンドは後にガレージ・ファンからも注目を 集めています。また、フォーク・ロック調の1「You Don't Believe Me」ではジミー・ペイジが作曲で参加。ロックン・ロール調でありな がらどこかもの悲しさのある4「Can't Stand The Pain」辺りもオススメ。
 なお、現在発売されているリマスター盤CDにはボーナス・トラックとしてアルバム未収録曲を収録。中でも後にインメイツがカヴァーした名曲15
「Midnight To Six Man」、ファズ・ベースを活かした暴力的なサウンドの17「Come See Me」は特に必聴。幾分隙間を感じるサウンドな ものの、タイトルからしてアレの事を歌っている18「£.S.D.」("L"ではなく"£"と表記)で はソロ・シンガーとしても活躍していたレスリー・ダンカンがバッキング・ヴォーカルで参加。
※CDについて
『Get The Picture?』((英)Snapper SMM CD 549)
 1998年にイギリスのSnapper Musicから発売されたリマスターCD。ボーナス・トラックとしてシングル・ナンバーを収録。さらにパソコンにCDをセットすると
『THE PRETTY THINGS ON FILM』という、1966年当時の映像を見る事ができるエンハンスドCD仕様になっています。
『Get The Picture?』((日)Vivid Sound VSCD-2794)
 1999年8月15日に日本のVivid Soundが、イギリスのSnapper Music盤に日本語解説、
加藤ひさし氏のコメントをつけて発 売。
『Get The Picture?』((英)Snapper Music )
 2000年にイギリスのSnapper Musicが、ゴールドCD、限定5000枚のデジ・パック仕様で発売。内容は1998年発売のものと同じ。
『Get The Picture?』((ドイツ)Repertoire RR 4928)
 2002年にドイツのリイシュー・レーベル、Repertoireから発売されたCD。デジ・パック仕様で、ジャケット・デザインが異なっています。こ のCDも
『THE PRETTY THINGS ON FILM』収録のエンハンスドCDになっています。
『Get The Picture?』((日)ビクター VICP-62642)
 2004年3月24日に日本のビクターが、紙ジャケット仕様、歌詞・対訳・日本語解説書付きで発売。こちらもイギリスSnapper同様
『THE PRETTY THINGS ON FILM』収録のエンハンスドCD仕様。
Emotions (1967/CD:(日)ビク ター VICP-62643)
1.Death of a Socialite 2.Children 3.The Sun 4.There Will Never Be Another Day 5.House Of Ten 6.Out In The Night
7.One Long Glance 8.Growing In My Mind 9.Photographer 10.Bright Lights Of The City 11.Tripping 12.My Time

[Remaster CD Bonus Tracks]
13.A House In The Country 14.Progress 15.Photographer (Alternate Mix)
16.There Will Never Be Another Day(Alternate Mix) 17.My Time (Alternate Mix)
18.The Sun (Alternate Mix) 19.Progress (Alternate Mix)
1967年発表の3作目で、 Fontana在籍時最後のアルバム。この時期再びメンバー・チェンジが行われ、John Stax(b)がオース トラリア移住のため脱退、Brian Pendlton(g)は失踪騒ぎを起しそのまま脱退。後任としてJohn Povey(kbd,vo)とWally Waller(b)が 参加。
 このアルバムは
全曲メンバーのオリジナル・ナンバーで固められ いるものの、それまでのエネルギッシュなR&Bサウンドから一転、メロディを活かしたポップ寄りなサウンドに変化。さらにレコード会社側がバンド 演奏の上に無断でオーケストラや管楽器などを加えており、この辺は聴き手の好みの分かれる所(ステレオ・ミックスで聴くと取って付けたような音で、違和感 を少し感じる)。3「The Sun」のストリングスを聴くとなんだか日本のGSを連想させられますが、5や8は中々効果的。 ポップな2「Children」やアコースティックな11「Tripping」辺りもいいで すが、中でもシングルのB面としても発表された12「My Time」はバンドの次の展開を予見するかのようなサイケデリッ クな曲調が興味深い所(盛り上がり切れずにフェイド・アウトしてしまうのがちょっと惜しい)。賛否両論ありますが、バンドの過渡期を象徴した作品。

※CDについて
『Emotions』((英)Snapper SMM CD 550)
 1998年にイギリスのSnapper Musicから発売されたリマスターCD。ボーナス・トラックとしてシングル・ナンバーと、アルバム収録曲のオーヴァー・ダビング前のミックスが収録され ています。
『Emotions』((日)Vivid Sound VSCD-2795)
 1999年8月15日に日本のVivid Soundが、イギリスのSnapper Music盤に日本語解説、
加藤ひさし氏のコメントをつけて発 売。
『Emotions』((英)Snapper Music )
 2000年にイギリスのSnapper Musicが、ゴールドCD、限定5000枚のデジ・パック仕様で発売。内容は1998年発売のものと同じ。
『Emotions』((ドイツ)Repertoire RR 4929)
 2002年にドイツのリイシュー・レーベル、Repertoireから発売されたCD。デジ・パック仕様。
『Emotions』((日)ビクター VICP-62643)
 2004年3月24日に日本のビクターが、紙ジャケット仕様、歌詞・対訳・日本語解説書付きで発売。ボーナス・トラックはイギリスのSnapper Music盤の内容に加え、
「Children」の別ミックスを収録。(2006年 7月23日更新)
S.F.Sorrow (1968/CD:(日)ビク ター VICP-62644)
1.S.F. Sorrow Is Born 2.Bracelets Of Fingers 3.She Says Good Morning 4.Private Sorrow 5.Balloon Burning
6.Death 7.Baron Saturday 8.The Journey 9.I See You 10.Well Of Destiny
11.Trust 12.Old Man Going 13.Loneliest Person

[CD Bonus Tracks]
14.Defecting Grey 15.Mr. Evasion 16.Talkin' About The Good Times 17.Walking Through My Dreams
1967年、Fontanaとの 契約が終了、しばらくはライヴ活動や"Electric Banana"という変名による仕事を行っていましたが、同年11月、EMI傘下のコロムビア・レコードからシングル「Defecting Grey」を発表。バンドはサイケデリック路線へと変更していきます。
 その後、ドラムが
Twink(元Tomorrow)に交代、ノーマン・スミスのプロデュースに より本作『S.F.Sorrow』を1968年12月に発表しています。前作ではおとなしかった演奏も激しさが戻り、さらにコーラス・ワークにも力を入れ始 め、これは70年代以降の作品でも活かされることになります。
 ビートルズが1967年に
『SGT. Pepper's Lonely Heart's Club Band』を発表して以降、多くのバンドがシングル指向 から一転、アルバム制作に力を入れるようになりましたが、この作品では一枚のアルバム全体を使ったストーリー仕立てにしたものになっているのが大きな特 徴。しかし当時としては珍しい存在だったためか、レコード会社が難色を示しプロモーションを行わなかったために商業的な成功は得られず。しかし現在では彼 等の代表作の一つとして再評価されています。聴き所はサイケデリックなアコースティック・ギターのフレーズが印象的な1「S.F. Sorrow Is Born」、パワフルな3「She Says Good Morning」、5「Balloon Burning」、11「Trust」など。また、90年 代後半以降に発売されたCDにはボーナス・トラックとして同時期に発表されたシングル・ナンバーが収録されており、どの曲も傑作なのでこちらも必聴。

※CDについて
この作品、何故かいろんなタイプのCDが出回っていますが、個人的に調べられた限り掲 載したいと思います。
『S.F.Sorrow』((英)Edsel ED CD 236)
 1987年にイギリスのEdselから発売されたCD。ジャケット裏に歌詞を掲載、ステレオ・ミックスですが音質は今一つ。
『S.F.Sorrow』((日)MSI MSIF 3016)
 90年代前半に日本のMSIが、イギリスEdsel盤に解説・歌詞・対訳をつけて発売。
『S.F.Sorrow』((ドイツ)SPV 084-89822)
 90年代に発売されたドイツ盤CD。
『S.F.Sorrow』((英)Snapper Music SMMCD 565)
 1998年にイギリスのSnapper Musicから発売されたリマスター盤。
モノラル・ミックスを採用、ボーナス・トラックにはシングル・ナン バーを収録していますが、「Defecting Grey」はアセテート盤から起こされた別ヴァージョンで収録。ブックレットには歌詞とライナー、当時の様々な写真が掲載。
『S.F.Sorrow』((日)Vivid Sound VSCD-2796)
 1999年8月15日に日本のVivid Soundが、イギリスのSnapper Music盤に日本語解説、
加藤ひさし氏のコメント、歌詞・対 訳をつけて発売。
『S.F.Sorrow』((英)Snapper Music SDPCD 109)
 2000年にイギリスのSnapper Musicが、ゴールドCD、限定5000枚のデジ・パック仕様で発売。収録曲数は1998年発売のものと同じですが、こちらは
ステレオ・マスターを使用、「Defecting Grey」は シングル・ヴァージョンに差し換えられています。ブックレットは1998年盤のものと同じですが(ステレオになったにもかかわらず"the Original EMI mono masters"のクレジットがそのまま残されています)、表ジャケットは1998年盤を複製したらしく、印刷は粗くなっています。
『S.F.Sorrow』((ドイツ)Repertoire RR 4930)
 2001年にドイツのリイシュー・レーベル、Repertoireから発売されたCD。デジ・パック仕様。
『S.F.Sorrow/Resurrection』((英)Recall 415)
 2003年7月ににイギリスのRecallから、
『Resurrection』とのカップリングで発売された2枚組CD。廉価版とあって店によっては1,400円前後で購入出来ると思います。
『S.F.Sorrow+7』((日)ビクター VICP-62644)
 2004年3月24日に日本のビクターが、紙ジャケット仕様、歌詞・対訳・日本語解説書付きで発売。
(掲載:2004年3月29日)
Parachute (1970/CD:(日)ビク ター VICP-62645)
1.Scene One 2.Good Mr. Square 3.She Was Tall She Was High 4.In The Square 5.Letter 6.Rain 7.Miss Fay Regrets
8.Cries From The Midnight Circus 9.Grass 10.Sickle Clowns 11.She's A Lover 12.What's The Use 13.Parachute

[CD Bonus Tracks]
14.Blue Serge Blues 15.October 26 16.Cold Stone 17.Stone-Hearted Mama 18.Summer Time 19.Circus Mind
1970年6月にEMI傘下の Harvestからリリースされた5作目。ちなみにジャケット・デザインはヒプノシスが担当。この頃、Twinkピンク・フェアリーズに参加、ディック・テイラーが相次いで脱退 (プロデューサーに転身)、オリジナル・メンバーはフィル・メイただ一人に。そしてSkip Alan(d)が戻り、新たにVictor Unitt(g)が参加(ただし、アルバム発表直前に 脱退)。
 このアルバムは"都市と田園の間にあるコントラスト"がテーマになっており、
フィル・メイ(vo)ウォーリー・ウォラー(b,vo)が中心となって作曲 (ウォーリーは数曲でリード・ヴォーカルも担当)、ハード・ロックやプログレ風のサウンドもいくつかありますが、全体的に牧歌的で穏やかなサウンドと美し いハーモニーを全面に出したものに変化しています。前半(アナログ盤A面、1〜8)の大半はほぼメドレー形式になっており、コーラスやメロトロンの使い方 も実に効果的。タイトル・ナンバー13「Parachute」ではプロデューサーのノーマン・ス ミスが作曲者としてクレジットされているほか、曲後半のピアノ・ソロを披露。
 このアルバムは全英第43位を記録、チャート上ではファースト・アルバム以来のヒットとなりましたが、その後バンドは度重なるツアーによる疲労等により 一時的に活動停止。
ウォーリー・ウォラーはプロデューサーに転身。
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