THE GOLDEN CUPS ALBUM Release:1968年3月10日

[A面]
1.いとしのジザベル(Album Version)
2.青い影
3.I Got My Mojo Working
4.アンチェインド・メロディ
5.恋の操り人形
6.Hey Joe
7.銀色のグラス
[B面]
8.My Girl

9.I Got You
10.サーチン・フォー・マイ・ラヴ
11.LSD Blues
12.Do You Know I Love You
13.陽はまたのぼる
デイヴ平尾(vo)
エディ藩(g)
マモル・マヌー
(d,vo)
ケネス伊東(g,vo)
ルイズルイス加部(b)
LP:東芝音楽工業/Capitol CP-8439 (1968.3.10.)
LP:P-Vine PLP-7713 (1997)
CD:東芝EMI/Express TOCT-8706 (1994.12.14./音蔵)
CD:東芝EMI/Express TOCT-10130 (1998.3.18./Cool Price)
CD:東芝EMI TOCT-25335 (2004.2.25./必聴名盤シリーズ)
CD:Capitol TOCT-25381 (2004.6.30./リマスター盤)

記念すべきファースト・アルバム、そして、唯一のオリジナル・メンバーによるアルバム。シングル・ナンバーを除いては当時のレパートリーを録音したものと思われ、当時の最新ヒットや、R&Bナンバーが多く取り上げられています。それらはデイヴ平尾の指向が強いが、注目はその他の、海外のレコードにも収録されていた「ヘイ・ジョー」「銀色のグラス」でのルイズルイス加部のサイケデリックなベース・プレイでしょう。これだけでもこのアルバムを聴く価値は十分あります。なお、ノー・クレジットですがセッション・ミュージシャンとして日野皓正、レコーディング・エンジニアとして吉野金次が参加しています。


[CDについて]
◎『ザ・ゴールデン・カップス・アルバム』(東芝EMI/TOCT-10130/1994年)
 1994年12月14日に東芝EMIの"音蔵"という復刻盤シリーズにより初CD化。アナログ盤のライナー・ノーツも再現されています。

◎『ザ・ゴールデン・カップス・アルバム』(東芝EMI/TOCT-8706/1998年)
 1998年3月18日に東芝EMIの"Cool Price"という復刻盤シリーズの再発盤。プラ・ケースはスリム・ケースに変わり(マキシ・シングルでよく使われている薄型のプラ・ケース)、表ジャケット以外の写真とライナー・ノーツはカットされているのが難点。CDはエクストラCD仕様で、パソコンにセットするとCool Priceのシリーズのカタログを見ることができます。

◎『ザ・ゴールデン・カップス・アルバム』(東芝EMI/TOCT-25335/2004年)
 2004年2月25日に東芝EMIの"必聴名盤シリーズ"という復刻盤シリーズによる再発盤。24bitリマスター、紙ジャケット仕様で、アナログ盤のデザインをライナー・ノーツも含めて再現(ミニチュア化)されています。紙ジャケは2003年にP-Vineから発売されたボックス・セットでも復刻されましたが、それとはジャケットの色合い・質感、マスタリングは異なります。

◎『ザ・ゴールデン・カップス・アルバム』(東芝EMI/TOCT-25381/2004年)
 2004年6月30日に発売された再発盤で、こちらは通常のプラ・ケース仕様。24bitリマスター、解説書付き。


[音源配信について]
この作品は以下のサイトでダウンロード購入ができます(※対応OS、ファイル形式にご注意ください)。
●Listen Japan :
http://listen.jp/store/album_4988006149243.htm
●Amazon : ザ・ゴールデン・カップス・アルバム
(加筆訂正 : 2010年11月19日)

1.いとしのジザベル (作詞 : なかにし礼 / 作曲 : 鈴木邦彦)
 1967年6月15日発表のデビュー曲。この曲に対してメンバーは不満を持ったものの、最終的にはレコーディングをすることに。作者の鈴木邦彦(某物まね番組の審査員としても有名)は「彼等に合わせて満足行くように作ったんだよ。ところが会社の方がそれじゃダメだと。」と後に雑誌のインタビューで答えています。
 曲調はブルー・コメッツを意識した形跡が伺えるものの、時折出てくるファズ・ギターやサイケデリックなベース・プレイが聴き所。リード・ヴォーカルは
デイヴ平尾で、エディ藩ケネス伊東がバッキング・ヴォーカルを担当。
なお、シングルとアルバムとではテイクが異なり、シングルではチープなオルガンが入っており、アルバムではファズ・ギターとオルガンのかわりにストリングスが全面に出ている。


2. A Whiter Shade Of Pale (青い影) (作詞 ・作曲 : Keith Reid / Matthew Fisher)
 60年代後半から70年代半ばにかけて活躍したイギリスのグループ、プロコル・ハルムが1967年に大ヒットさせた超有名曲。リード・ヴォーカルはデイヴ平尾ですが、2003年の再結成ライヴではミッキー吉野がハモンド・オルガンを弾きながら歌っていました。

追記1:「ロック画報 12」(2003年6月25日発行)に掲載されているミッキー吉野のインタビューに、このアルバムのキーボードの演奏は鈴木邦彦が担当しているとのコメントあり。
追記2: 作者クレジットについて。これまで作曲者は
Keith Reid/Gary Brookerとされてきましたが、2007年にProcol HarumのCDが英Salvoから発売された際、Keith Reid/Matthew Fisherに改められています。(掲載:2011年2月18日)
Procol Harum Procol Harum
(2009/06/09)
Procol Harum

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3.I Got My Mojo Working (作詞・作曲 : Preston Foster)
 アメリカのブルース・マン、マディ・ウォーターズで有名になった作品ですが(※)、イギリスではManfred Mann(1964年)やThe Zombies、アメリカではButterfield Blues BandThe Shadows Of Knight(1966年)が取り上げています。バンドの本領が発揮されていると言えそうな演奏で、ルイズルイス加部のベース・プレイは必聴。
 また、
『Super Live Session』『One More Time』(2004年)ではライヴ・ヴァージョンを聴く事が出来ます。

(※) 作者クレジットがアーティストによって異なっており、カップス版のようにM. Morganfieldとなっているものもあれば、The Zombies版では"Preston Foster"となっている。Manfred Mannに至ってはイギリス盤CDでは"M. Morganfield"、日本盤CDでは"Foster"となっている。また、タイトルもManfred Mannや陣内孝則は「I've Got My Mojo Working」、カップス版は「Got My Mojo Working」となっている。「Got My Mojo Workin'」となっているものもあり、表記は様々。

ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ +8 ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ +8
(2001/08/22)
マディ・ウォーターズ

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4.Unchained Melody (作詞・作曲 : A.North / H.Zaret)

 
「ふられた気持」のヒットで知られるアメリカのデュオ、ライチャス・ブラザーズの1965年の名バラードのカヴァーで、映画「ゴースト」でも使われていたのでご存じの方も多いと思います。マモル・マヌーがリード・ヴォーカル。
アンチェインド・メロディ〜ベスト・オブ・ライチャス・ブラザーズ アンチェインド・メロディ〜ベスト・オブ・ライチャス・ブラザーズ
(2001/06/21)
ザ・ライチャス・ブラザーズ

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5.I'm Your Puppet (恋の操り人形) (作詞・作曲 : L.Oldham / Dan Penn)

 オリジナルはソウル・グループ、
JAMES & BOBBY PURIFYの1966年のヒット曲で、アメリカのThe Box Topsも1967年に取り上げています。オリジナルではピアノ、オルガン、グロッケン、ホーン・セクションが登場しますが、カップスはバンドのみで演奏。
 また、2004年10月10日に渋谷公会堂で行われたライヴでも再演されていました。
The Best of James and Bobby Purify The Best of James and Bobby Purify
(2007/09/11)
James and Bobby Purify

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6.Hey Joe (作詞・作曲 : Billy Roberts)

 
ルイズルイス加部のリード・ベースが炸裂する名演。ヴォーカルはケネス伊東。この曲はティム・ローズをはじめ、ジミ・ヘンドリックスのヴァージョンが有名ですが、同時期にThe Byrds、The Leaves、LoveThe Music MachineThe Cryan' ShamesThe Marmalade、The Shadows Of Knight(これがカップスのヴァージョンに近いアレンジになっています)、Deep Purpleなどが取り上げていました。また、海外でリリースされているガレージ/サイケデリックのオムニバス盤にも収録されたことがありました。
収録されている主な編集盤CD:
『カルトGS BOX』(ソリッド/COSOL-1032〜37)
Back Door Men Back Door Men
(1998/05/26)
Shadows of Knight

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7.銀色のグラス (作詞 : なかにし礼 / 作曲 : 鈴木邦彦)

 1967年11月15日発表のセカンド・シングルで、8万枚のセールスを記録。ファズ・ベースのイントロから
デイヴ平尾のシャウト共にパンク・ロック風の激しい演奏が始まる。そして一旦スロー・テンポになり歌が始まると歌謡曲風のメロディにってしまうのが難点ですが、ルイズルイス加部の驚異的なベース・プレイは必聴。海外でリリースされているGSのブートレグLPにも収録されていました。

追記:この曲でのドラムはマモル・マヌーではなく、スタジオ・ミュージシャン(?)が叩いているらしい(参考資料:「ロック画報 12」)


8.My Girl (作詞・作曲 : W.Robinson / R.White)
 モータウン・レコードの代表的なグループ、テンプテーションズの1965年の超有名曲。他にザ・テンプトーンズ(ダリル・ホール在籍)、The Rolling Stonesも取り上げていました。日本ではゴールデン・カップスがいち早く取り上げていたようで、間奏がオリジナルとはちょっと異なります。
ザ・ベスト・オブ・テンプテーションズ ザ・ベスト・オブ・テンプテーションズ
(2008/12/17)
テンプテーションズ

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9.I Feel Good(I Got You) (作詞・作曲 : James Brown)
 James Brownの1965年のヒット・ナンバーで、他にThe Jam鮎川誠等も取り上げています。このカップスのヴァージョンを聴いてみると、ヴォーカルは録り直しているようです。ゲスト・プレイヤーとして、トランペットの日野皓正が参加。
ベスト・オブ・ジェイムス・ブラウン ベスト・オブ・ジェイムス・ブラウン
(2007/01/17)
ジェームス・ブラウン

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10.Searchin' For My Love (作詞・作曲 : Bobby Moore)
 オリジナルはBOBBY MOORE & THE RHYTHM ACESの1966年のヒット・ナンバー。米ライノから出ているCD『SOUL SHOTS VOLUME 2 A COLLECTION OF SIXTIES SOUL CLASSICS』で聴くことが出来ます。デイヴ平尾はオリジナルに忠実に歌っている点も注目したい所。
Go Ahead and Burn: Soul Music from the Shoals to Chicago Go Ahead and Burn: Soul Music from the Shoals to Chicago
(2004/05/11)
Bobby Moore & the Rhythm Aces

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11.LSD BLUES (作詞 ・作曲 : ケネス伊東)
 このアルバムには2曲、メンバーによるオリジナルが含まれていますが、これはそのうちの一つで、ケネス伊東の作詞・作曲。まずタイトルが凄いですが(笑)、歌詞はそういう内容ではなく、典型的なブルース・ナンバー。とはいっても1968年当時の日本でこの手のナンバーは極めて珍しかったのでは。ちなみにイタリア製のGSブートLPにも収録されていました。
12.DO YOU KNOW I LOVE YOU (作詞 : ケネス伊東 / 作曲 : エディ藩)
 ケネス伊東作詞、エディ藩作曲のR&B調のオリジナル・ナンバー。シングル「銀色のグラス」のB面として発表。テレビ・アニメ『巨人の星』でもBGMとして使われた事がありました。
収録されている主な編集盤:
『GS ミーツ・イングリッシュ』(パレード/SPW-10029)
13.陽はまたのぼる (作詞 : なかにし礼 / 作曲 : 鈴木邦彦)
 
シングル「いとしのジザベル」のB面にも収録されていたガレージ・サイケ風の作品で、鈴木邦彦作曲、なかにし礼作詞。A面の「いとしのジザベル」よりもこちらの方がバンドのイメージに近いのではないでしょうか。エディ藩のファズ・ギターやルイズルイス加部のベース・プレイも聴き所の一つ。海外で出回っているGSのブートレグLPにも収録されていました。
収録されている主な編集盤:
『ファズ・ギターのあけぼの』(パレード/SPW-10030)
文章作成 :1998年夏 / 加筆訂正 : 2010年11月19日
THE GOLDEN CUPS ALBUM

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